脳を興奮させる「深夜のブルー」には気をつけろ!(6月29日オンエアー)

文化放送ソコダイジナトコ「ドクターたかよしの140歳まで前向き生活!」2012年6月29日オンエアー

 

 

脳を興奮させる「深夜のブルー」には気をつけろ!

青色のLEDが普及。
最近、バーやライブハウスなど、飲食店に多用されるようになった。
深海をイメージさせるような神秘的な空間だったり、未来都市をイメージさせるようなハイセンスな空間だったりする。



日本だけでなくニューヨークなど世界の大都市でも、青色のLEDで照明がなされた店が増えている。
なんと、この影響で夜のお酒の売り上げが伸びている。
原因は、深夜にハイテンションになりたくさん飲むようになるから!


では、なぜ、青色のLEDで照明で、深夜に元気になるのか?
原因は、「光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)」


目の網膜には、色を感じる「錐体細胞」と、白黒を感じる「桿体細胞」という二種類の光を感じる細胞があると、高校の理科で習ったはず。
でも、これに加え、第3の細胞が見つかった。
それが、「光感受性網膜神経節細胞」だ。


これは、ブルーの光を感じ、体内時計をリセットして、朝が来たと認識させる。
夜明け前の薄明かりで目を覚まさせるのに好都合だった。


「光感受性網膜神経節細胞」は、昆虫やイカ、タコの目にある光を感じ取る細胞と似ている。
おそらく、我々の祖先は、進化の途中で、「錐体細胞」と「桿体細胞」を獲得。
ものを見るためには使わなくなった「光感受性網膜神経節細胞」を、体内時計の調節専用にしたのだろう。


夜に青色の光を照射すると、緑の光より、音に対する反応時間が短くなったという研究もある。
体内時計が朝だと認識し、脳を興奮させたからだと考えられる。
本来、寝る時間なのにどんどん覚醒してしまう。
深夜のブルーは、ほどほどが良いだろう!