【一言でいうと・・・】
✔ 新しい時期がスタートするときに、目標を立てて始めると、挫折しにくいという実験結果が発表されています。
✔ これは「フレッシュ・スタート効果」と呼ばれ、目標の達成率をアップさせることができるので、仕事や勉強に利用できます。
✔ ペンシルベニア大学の研究では、「フレッシュ・スタート効果」によって目標の達成率が3.5倍にアップしたというデータも得られています!
✔ 目標を紙に書くと、さらに「フレッシュ・スタート効果」の作用がパワーアップします!
文化放送「ニュースワイド SAKIDORI」でご紹介した、すぐやる人に変わるメンタルトレーニングについて、こちらのページでも情報を公開します。(2020年1月1日放送分)
興味をもたれた方は、ぜひ、『一瞬で「すぐやる人」に変わる本』(コスミック知恵の実文庫)をご一読ください。
新年、おめでとうございます。
「一年の計は元旦にあり」って、昔から言いますよね。
せっかくの元日の放送なので、今日は、これにちなんで、「目標の達成率を上げる脳科学テクニック」について、ご紹介したいと思うんですね。
実は、お正月のような、これから新しい時期がスタートするときに、目標を立てて始めると、挫折しにくいという実験結果が発表されているんです。
この研究を元に、「フレッシュ・スタート効果」と呼ばれています。
もちろん、お正月以外でも、新学年・新学期・誕生日など、自分の脳が新しい時期が始まると認識したら、「フレッシュ・スタート効果」が生じますので、一年中、上手に利用したいですね。
「フレッシュ・スタート効果」の実験は、アメリカのペンシルベニア大学が行ったんですね。
これが、実によく工夫された実験なんですよ。
まず、被験者の人に、一人ひとり、目標を自分で決めてもらうんです。
そして、被験者の半分の人に、「3月20日から始めてください」とお願いしたんです。
3月20日は、日本だと春分の日になることが多いですね。
でも、アメリカでは、「春が始まる一日目」と言うだけで、
祝日でも何でもないので、ほとんどの人は、ただの普通の日だとしか感じないそうなんです。
この場合は、フレッシュスタート効果は働きません。
だから、実際、途中で挫折して、目標を達成できない人が多かったんです。
ところが、残り半分の人には、同じように「3月20日から始めてください。」と言った後に、
一言、「この日は、春が始まる非常に重要な日ですね」と付け加えたんです。
普通のアメリカ人は、そういわれて始めて、
「あ!そうそう!3月20日って、春が始まる一日目だよね」と思い出すんですね。
驚くのは、その効果です。
なんと、それだけで、目標の達成率が3.5倍に跳ね上がったというデータが出たんです。
これが、フレッシュ・スタート効果の実力です。
利用しない手はありませんよね!
気になるのは、どうして、フレッシュ・スタート効果がそれほどすごい作用を持っているのかということですね。
これについても、脳科学の分析で、明らかになってきました。
データを分析したら、特別なきっかけを意識すると、脳はライフスタイルを変えやすい性質を持っていることがわかってきたんです。
ドラマでよくあるパターンだが、何か出来事を経験して、それがきっかけで変わるってありますよね。
これは、実際にも起こることなんですね。
脳が働き方を変えるためには、何か理由を付けて、納得させる必要があるんです。
きっかけを意識すると、脳が納得する。
だから、当たり前のようにライフスタイルを変えてくれるわけです。
「書き初め」として、元日に目標を書く人がおおいですね。
これは素晴らしい習慣ですよ。
なぜなら、フレッシュ・スタート効果をパワーアップさせるからです。
フレッシュ・スタート効果は、当然ですが、実際に始めないと効果は出ません。
目標を立てるだけだと、ダメなんです。
スタートしていなければ、フレッシュ・スタート効果が出ないのは当然ですよね。
でも、元日に、「営業回りを2倍にする」という目標を立てても、元日のうちに実践するのは不可能ですね。
でも、書くことが、手を動かすという具体的な行動になっている。
つまり、脳にとっては、実際に行動に移したという体験になっているんです。
だから、頭だけで目標を思い浮かべるより、紙に書いたほうが、達成率は一気に高くなるわけです。
以上は文化放送で話したことをベースに、インタビューをそのまま掲載しました。
目標はどのように書けば、達成率が高まるのかなど、具体的な方法については、こちらの本で詳しく解説しています。
ぜひ、『一瞬で「すぐやる人」に変わる本』(コスミック知恵の実文庫)をご一読ください!