世界は「ゆらぎ」でできている
~宇宙、素粒子、人体の本質~
(光文社新書)
(前略)・・・意外に思う方が大半でしょうが、実は、自然界に満ち溢れている「自己相似性」という性質が、揺らぎと深く関わっていることが分かってきたのです。
雲の形は、雲の一部をいくら拡大しても、やっぱり雲の形に見えます。
木の枝分かれの場合も、枝分かれした先が、同じようにさらに枝分かれします。
このように、いくら拡大しても、元の図形と似たような形になることを、自己相似性といいます。
実は、自然界は自己相似性だらけなんです。
私は、生まれてから雲を何度も何度も見上げてきましたが、一度として同じ雲の形が上空で再現されることはありません。
今、見ている雲の形は、これまで見たどの雲とも形が異なるはずです。
だから、空を見上げるたびに、毎回、新しい図形を見ているわけです。
でも、「やっぱり、これは雲なんだ」と自信を持って断言できます。
その根拠のひとつが、無意識のうちに脳が自己相似性のタイプを認識し、これまで雲を見た経験と照らしあわせて、雲でも矛盾はないだろうといった判断を下しているというわけです。
ですから、自己相似性は、脳の認識にとっても、とても重要なんです。
驚くことに、こうした仕組は、風が揺らいだり、波が揺らいだりするのと、まったく同じメカニズムによって起こることが分かってきたのです。・・・(後略)
世界は「ゆらぎ」でできている
~宇宙、素粒子、人体の本質~(光文社新書)
第4章より
・アインシュタインは、相対性理論でノーベル賞をとれなかった! ⇨クリック
・ヒッグス粒子は、ジグソーパズルの最後のピース! ⇨クリック
・銀河も恒星も、宇宙の10万分の1の揺らぎから生まれた! ⇨クリック
・私たちは、ブレーンワールド(膜の世界)に住んでいる! ⇨クリック
・24時間リズムで設計したら、人類は絶滅していた! ⇨クリック
・ビッグバンは天文学者の皮肉のダジャレから始まった! ⇨クリック
世界は「ゆらぎ」でできている
~宇宙、素粒子、人体の本質~
(光文社新書)